深尾葉子さんの「日本人の男を食い尽くすタガメ女の正体」を読みました。

深尾葉子さんの「日本人の男を食い尽くすタガメ女の正体」を読みました。タガメとは水中に生息して、他の生物の体液を主食とする昆虫の一種で、獲物の体内にぶっとい針を刺してチューチュー体液 を吸うというかなりエグい食べ方をするらしいです。で一部の日本の女性達のモノの考え方やライフスタイルにタガメ=箍女という見立てをして、深尾さんは論じています。ただしタガメ女を糾弾している訳ではなく読んで溜飲を下げようという向きは別の本をよんだほうが読んだ方がいいですね。

で、読んだ感想は新たな発見というより、気づいていたが形になっていなかったものを形にしてくれた。という印象です。よく仕事中で外出先近くで昼飯をとった時など隣が主婦グループだったりすることが多いのですが聞き耳をたてているとなんて窮屈な会話なんだ?と思うことが多くて、ダンナや子ども、果ては自分自身にまで 「箍」をはめる思考に陥っているんです。彼女達が「ダンナやこどもの為」といって約束していること従わせていることが、実は自分の生存のためにやっていることに他ならず、その欺瞞性に彼女達が気が付いていないことを、深尾さんは指摘しています。箍にはめられ耐えきれなくなったダンナや子ども自分自身は、やがてどうなるか?自殺、dvに走る。子どもたちは大人になっても独身のまま。ダンナたちは会社に行ったきり。ともしかしたら日本社会の窮屈さもこれで全部説明がついたりして..というのは極端ですが。一見主婦を糾弾するかのような装いですが、読んでみるとけっこう頷かされることが多い本でした。