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趣味というものについて

 バブル景気以後の日本では、企業社会が主流を占めるようになりました。もっぱら、一般市民の生活といえば、昼間は賃労働をして、夜はせっせと消費生活に励む。平日はお仕事に励み、休日の過ごし方は買い物とか、outputは仕事、inputは労働によって得たお金を、せっせと消費にあてる2面性の生活。ストレスに苦しむ人ほど、生活が単調になっている。ビジネスと消費だけで日々の生活が形づくられているのではないでしょうか?
 ちょうど堀江貴文さん時代の寵児としてもてはやされた頃、仕事中毒のような人生をかっこいい、という価値観が村上龍さんのエッセイで述べられた時は、なるほどと思ったこともありますが、いまは違います。社会的な名声を得た有名人ならともかく、やっぱり仕事中毒はほどほどにしたほうが精神的にも肉体にもいい。特に、サラリーマンのような身ではなおさらそう思います。
 なるべくなら趣味はあった方がよいですね。しかも、
読書とか鑑賞とか受け身なものよりも、なにか自分で絵を描いたり、スポーツとか能動的になれる趣味のほうが精神的なバランスはとりやすいと思います。ですから、陶芸とか手芸が趣味としてポピュラーなのは、今はよくわかります。
 現代人、特にサラリーマンにとってアウトプットは仕事、インプットは消費生活ですが、消費生活のバラエティーに比べれば、ビジネスで出力されるアウトプットの種類は、ごくごく狭い範囲のものです。
営業マンであればたいがい販売を中心としたものの見方になりますし、経理マンだったら経理を中心としたものの見方になるでしょう。どうしても、インプットとアウトプットは非対称にならざるを得ないです。趣味というものは、そんなアンバランスさを埋めるものとして捉えています。