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もう消費なんか快楽ではないよね

 毎日の通勤電車の車中では、さまざまな広告にふれることが多いのですが、目をこらすと、それらのほとんどは、若い女性向けのものがおおく、特に美容向けのものが多いですね。毎朝、秋葉原駅で乗り換えれば、秋葉原ラノベ、アニメ関連の広告が多い。両者に共通するのは、おそらくは可処分所得が多い単身者にむけた広告なのだろうと思います。

 私自身は、以前は休日ともなれば、ウインドウショッピングをして過ごすことが多かったのですが、今は本屋をのぞけば、やらなくなりました。本のタイトルだったでしょうか「消費すら快楽ではない」という言葉どおりです。

 消費が快楽と感じるようになった、おおきなきっかけは80年代かなと思います。バブル景気の頃はもちろん、その前の70年代後半から80年代初頭にかけて、その下地が作られたのでしょう。自分のことを思い出しても、レコードを買いまくったし本を買ったし、買う基準は、これ買っておけば、かっこいいとか思われるよな・・・という基準だったですね。自分の好みのものを消費して所有することが、自己表現をしているような錯覚ですね。それは、楽器を練習したり演劇をしたり、まるで鍛錬を必要としない、いわば安直でイージーな自己表現だったと思います。

 ただ、このような社会は、もう終わりを迎えるのでしょう。若い子は、消費生活で自己表現をしようとはしない。以前に比べれば、土日に街を出歩く人たちが、少なくなったように感じます。それは、人の好みの問題ではなく、街中を歩いておもしろいなと思う店は少なくなりました。

 それは、寂しいなと思うのですが、まっとうなことなのかもしれません。メディア媒体にとっては、取り上げるものが少なくなって困るでしょう。だから、必然的に可処分所得の多い、単身者の消費文化が現実よりクローズアップされてメディアに取りあげられる。メディアに露出されているほど、オタク文化が流行っているとはとても思えないのです。