2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

歌舞伎の台本とTwitter

歌舞伎の台本を作り、舞台にするまでの行程というのは、全体を統括し監督する「立場」の人間が当然のように存在するものだ!と考えがちな前提をぶちこわすものです。歌舞伎の役者たちは、まず自分の役どころを飲み込み理解はしますが、台本の全体を知ること…

橋本治「江戸にフランス革命を!」を読む5

どこもかしこも、忙しく動き回るのが日常である中、ともすれば、古の人たちはさぞや、のんびりしていたのだと思いがちですが、そうではなくスピードのある時代だったということです。 橋本治さんの「江戸にフランス革命を!」は、昔の人たちが、さぞやのんび…

橋本治「江戸にフランス革命を!」を読む4

「世間にご迷惑をおかけしました」と言いながら、頭を下げる有名人のたぐいは、日本ではいつもの日常光景ですね。べつに当事者ではないのになんで謝られるのか?よく考えればへんな話ですよね。と思うのだけれど、日常になるとそれが不思議なことでもなんで…

橋本治「江戸にフランス革命を!」を読む3

橋本治さんの「江戸にフランス革命を!」は、江戸に関する考察をしながら、現在を見渡す視点があります。見解は述べてはいませんが、士農工商という身分制度の中の、農民階級についての疑問を述べているのが、実は鋭い見方だと思いました。 おそらく当時の人…

橋本治「江戸にフランス革命を!」を読む2

で、江戸時代は実は、現在と同じ法人社会だといいます。「家」という名前の社会です。また、家の主ではないと一人前とは見なされません。家が社会を構成する単位なので、長男なら跡継ぎですが、次男三男は都会に出て、丁稚に出ます。職場と住居が現在のよう…

橋本治「江戸のフランス革命を!」を読む1

橋本治さんの「江戸にフランス革命を!」という本を読んでいます。そうとう古い本で書かれたのは、1980年代も後半、バブル経済まっさかりという頃でしょうか。なにより私は、この本のタイトルが好きで、それだけで買ったようなものです。アマゾンで買う…