2013-01-01から1年間の記事一覧

大晦日の駄文

年末の朝日新聞では、大澤真幸さんのインタビュー記事が載っています。この一年の混乱は、日本が、いかにして米国から自立していくか、という過渡期の混乱とらえるべきとか、意外にも前向きな言葉が多かったですね。 一昨日あたりから、米国が靖国参拝の批判…

靖国神社への参拝がなぜいけないのか考えてみる

昨日、安倍首相が靖国神社を参拝したことで、予想されたことですが、諸外国から非難を受けています。私のツイッター上でも、非難の大合唱です。 そんな中で、茂木健一郎さんの意見は、安倍首相を非難するのに、国益を考えて自制するべきという非難は間違って…

現実は厳しいもの

前回は、住民投票の話題を取り上げましたが、現実は厳しいようですね。東久留米市の市長選は、タイムライン上では、一部で草刈ちのぶ候補を押す声が盛り上がっていましたが、ふたを開けてみれば、このところの選挙戦のスタンダード、抵投票率と自民党の推薦…

最近の住民投票の動きに感じること

いままでは、原発建設とか大きな問題をのぞけば、疑問を感じながらも、行政や首長側の安易な計画に対して、住民投票を行う事態はまれだったと思います。ですが、最近は行政側の進めようとする事業に対して、賛否を問う住民投票が多くなったし、よいことだと…

お受験エリートの二世議員たち

秘密保護法案が、強行採決されて気がついたのは、特に自民党では、ベテラン議員の多くは引退して、いつのまにか代替わりして、多くが二世議員に引き継がれていたのですね。たぶん、自分で地盤人脈を広げていった政治家は少なくなったのだと感じられました。 …

ETV特集「作家火野葦平の戦争」を観て

12月7日に放映されたETV特集では、戦争と向き合った一人の作家の姿を取り上げていました。その作家とは、火野葦平のことです。戦争に従軍した彼が残した膨大なメモが発見され、その本を見た浅田次郎が、なんとまめな人だったのかと感嘆していました。…

日本の歴史70年周期説

20年近く前に、柄谷行人さんの本を読んだときに、日本の歴史の70年周期説というのを唱えていました。乱暴な理解なのですが、過去をさかのぼれば、日本の過去の歴史は、70年周期で同じようなことを繰り返していると。古では奈良時代がそうだし、最近で…

今朝の新聞は気が滅入る記事ばかり

今朝12月4日の朝日新聞は、気分が滅入る記事が多かったですね。 ひとつめは、もちろん特定秘密保護法案のこと、数の力を盾に、なにがなんでも強行採決を行おうとする政権側。昨年末の選挙結果からおそれていた、強権政治がついに発動したこと。 もうひと…

特定秘密保護法案とのんきな官僚たち

秘密保護法案が強行採決され、今週の新聞社説やコラムで、さっそく批判的に取り上げられていました。朝日新聞では、治安維持法の制定時のエピソードが載っており、 時の首相、若槻礼次郎が述べるには、当時の委員会での議論で、わからないと文句ばかり述べて…

タガメ女とカエル男のがんじがらめの関係

深尾葉子さん「日本の男を食い尽くすタガメ女の正体」の続編「日本の社会を埋め尽くすカエル男の正体」を早速買って読みました。前作は、女性に関する記述が多いので、なるほどと思いながら、男は被害者なのだと思っていました。今回も、1~20までのチェ…

B級グルメ(ソウルフード運動)を考える

今まで、B級グルメによる地域おこしって、あまり好きなものではなかったのですが、昨日の文章でB級グルメについて言及すると、これは、一種のソウルフード運動みたいなものとして捉えるとおもしろいのかもしれないと思いました。 さびれてしまった地方都市…

関東の粉もん文化考

このごろに休日は、すぐ近くなのに、今までいったことのない県内の町を訪れて、ぶらりとすることが多くなりました。最近では、高崎線沿線のまち、北本、鴻巣から上尾桶川と・・・。 ただ歩くだけでは飽きるので、なにかテーマを持たせようと思い。テーマはや…

「旅と鉄道」と種村直樹さん

「旅と鉄道」と種村直樹さん号をみたところ、種村直樹さんのライター生活40周年の記念特集号になっていました。なつかしくなり、早速購入しました。 種村直樹さんの著述に初めてふれたのは、中学校のころでしょうか「鉄道ジャーナル」での列車搭乗ルポに親…

明治人の空間把握について

先日、小金井公園の中にある、江戸東京たてもの館にいってきました。最近は、旧い日本家屋のほのかな暗さに、良さを感じることが多い、谷崎潤一郎が「陰影礼賛」で述べた暗いことの良さを感じます。 ところで、それとは別におもしろい発見がありました。高橋…

これは政治の問題ではないです。

山本太郎さんが天皇陛下へお手紙を渡したことが、大きな問題となっています。タカ派スジの先生たちは議員辞職すべきと息まいていますし、リベラル派の中でも、学者スジの先生たちの多くが、軽率であったと否定する意見が多いですね。ただ、批判意見の多くは…

メディアとの付き合い方

大手マスコミ批判が、ツイッター上では華やかです。私自身も、たまに読んでいて首をかしげてしまう記事、批判そのものが目的化した、ご都合主義みたいな社説に出会うと、なんかおかしいなあと思います。そう思いながら「日本の近代」というシリーズの一分冊…

最近訪れるのが好きな場所

最近、お気に入りの場所は、東京の駒場にある日本民藝館ですね。柳宗悦が始めた民芸運動の本拠地です。 展示されているのは、世界各地で収集された名もなき人たちが創作した、日用品の数々です。 いままで、陶器の模様とか、紋様とか柄とかに興味を持ったこ…

北関東の寂れた市街地に思う

僕は北関東の生まれですが、周りには、歴史ある町が多かったし、中心市街地もそれなりに栄えていたのを覚えています。 子供の頃、親につれられて電車で町へ買い物に行くのは、別におもちゃとかを買ってもらわなくても楽しかったし、町は子供の目に、とても華…

戸井十月さん「ユーラシア大陸横断行」を見て

最近、ほとんどテレビはみないのですが、ひとつだけ、心にのこった番組は、作家の戸井十月さんがユーラシア大陸をバイクで横断するというBSの番組でした。 ほんとうに地べたをはうように旅を進めていく戸井さんが私にはとてもかっこいいなと感じました。と…

持続可能な経済はどんなものか

最近、読んで視野を新しくしたのは、平川克美さんの著作ですね。「移行期的混乱」や「小商いのすすめ」です。 これらをよんで通底するのは、すでに 就業者人口が減少傾向に移行した日本社会で、経済成長や成長戦略をとなえてももはや縮小は避けれないという…

趣味というものについて

バブル景気以後の日本では、企業社会が主流を占めるようになりました。もっぱら、一般市民の生活といえば、昼間は賃労働をして、夜はせっせと消費生活に励む。平日はお仕事に励み、休日の過ごし方は買い物とか、outputは仕事、inputは労働によって得た…

サラリーマンの処世訓に思う

少し前になりますが朝のラジオでサラリーマンのアンケートを流していました。質問の内容はサラリーマンとしての処世訓は何か?というものでした。答えで多かったのは、上司と関係のとり方が話題をの中心でした。昼間に街頭でインタビューするのですから、営…

陰影礼賛

陰影礼賛という、谷崎潤一郎のエッセイがあります。乱暴にまとめれば、洋式のトイレは明るすぎていかんが、それに比べれば和式のトイレは適当に暗くてよい。そこから明るさに関しての私見を述べるエッセイですが、私も最近は、ショッピングセンターや家電量…

内田樹「呪いの時代」を読んで

団塊の世代に対する団塊ジュニア世代の恨みというのは、本当に根深いというものがあります。自分はその両世代の間に入る60年代後半の生まれ。社会に出るため苦労はさほどしませんでしたが、社会に入ってすぐに、いわゆるバブル経済が崩壊して、その後もあ…

タカ派の人たちの論法について思う

昨日朝のTBSラジオに櫻井よしこさんがコメンテーターとして登場しました。私は、櫻井さんの意見には全く賛同はしないので、聞きたいものではなかったのですが、やっぱり聞いていて不快になりました。 この原因ですが、彼女らいわゆるタカ派の人たちに共通…

夏の高校野球埼玉代表に思ったこと

高校野球は、埼玉県代表の浦和学院が早々に負けてしまったので、もう終わってしまったかのように興味が薄くなってしまいました。埼玉大会の決勝戦を観戦したとき、浦和学院のナインは、セミプロのように見えて本当に強いと感心しましたが、甲子園ではまるで…

新幹線開通の功罪を思う

最近、昔の時刻表をどうしても見たくなって、神保町まで探しに行きました。東北・上越新幹線が開通する前くらいの時刻表はどんなだったのか、探りたくなったのです。 さぞや不便だったのでは?といえば、到着時間を除けば、意外にもそう大差はないのではと思…

汚染水問題は危機的な状態なのでは?

原発の汚染水の問題は、新聞の1面記事にはならないが、実は相当に深刻なじt事態なのではないでしょうか。元原発作業員のハッピーさんの一昨日のツイートを読むと、東電がなにもやらなかったわけではないが、過去二年間にやったことのうち、これくらいやって…

高校野球の決勝戦を観て思うこと

7月もそろそろ終わろうとする今日、なんと息子が通う高校が、地方大会の決勝まで進みました。相手は春の甲子園で優勝したあの強豪校です。 決勝に進むのは、始めてのことなので、浮かれていたのでしょう。試合前は、甲子園に行ったらどうしよう、なんて想像…

反原発内部の対立に思うこと

私は、原発はやめるべきとの意見です。技術的な困難さと安全確保の難しさはもちろん、電力会社の運営能力を信用できないのが一番の理由です。 ですがこのところ残念なのは、去年あたりから反原発の内部でも様々な意見の相違と反目が生まれていることです。事…