2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

モダニストの好きな建築(ブルーノタウト「日本美の再発見」)

前回の記事で桂離宮を取り上げました。橋本治さんが嫌いだったという桂離宮の賛美が、どこにあったのかと想像すれば、ブルーノタウトの著作あたりでしょうか。未読でしたので、どのようなものだろうかと読みました。 ドイツ人のブルーノタウトが日本を訪れた…

絵師と抑圧(ひらがな日本美術史5)

橋本治さんの「ひらがな日本美術史」ようやく5巻まで読み進めました。江戸時代まで到達し、いまでも途切れることなく展覧会で取り上げられている絵師たちの作品が登場します。ですが、そこは橋本さんの解説のこと、単純に賛美するではなく、紆余曲折した思…

桂離宮と悪意「ひらがな日本美術史4」

いわゆる「和モダン」の原点として、桂離宮は位置づけられているでしょう。まるで、現代建築かのような写真が雑誌に載ります。橋本治さんは、そんな桂離宮に、ずっと反感を持っていたそうです。というよりはその取り上げられ方の権威的なところが、嫌いだっ…